リリース

マイクロドーズ臨床試験の受託を開始

積水メディカル株式会社
積水化学工業株式会社

積水化学工業株式会社(代表取締役社長:根岸 修史)の100%子会社である積水メディカル株式会社(代表取締役社長 福田 睦、本社:東京都中央区)医療事業部門薬物動態研究所では、国内で初めて治験薬の合成からマイクロドーズ臨床試験まで一貫して実施できる体制を整備し、マイクロドーズ臨床試験の受託を開始いたしました。

背景

これまで医薬品開発において非臨床試験から候補化合物を選択したのち臨床試験を進めていましたが、臨床第I相試験から上市される薬物の成功確率は非常に低く、コストの増加および開発期間が長期化する傾向にありました。
2008年6月3日に「マイクロドーズ臨床試験の実施に関するガイダンス」が公示され、本格的な臨床試験を開始する前に健常人に毒性や薬効が発現しない用量を投与し、ヒトにおける薬物の体内動態などを確認できる医薬品の効率的開発に有効な手法が得られ、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)プロジェクトの推進により実用化が図られてきました。
積水メディカルは、いち早くNEDOプロジェクトに参画し、国内で初めて14C放射性標識化合物を用いたマイクロドーズ臨床試験の実施など数々のプロジェクトに協力し、試験実施のノウハウを蓄積してまいりました。
新薬開発を進めておられるお客様からマイクロドーズ臨床試験を実施するために必要な治験薬の合成、毒性試験や臨床試験を実施する施設の調整、毒性・臨床検体の分析・測定、医薬品医療機器総合機構対応など、すべてをお客様に代わって進めて欲しいとの強いご要望にお応えするため、積水メディカルでは新たにGCP体制(国の定める臨床試験の実施基準に適合した組織体制)を構築し、受託を開始することになりました。

NEDOプロジェクトで培った試験実施技術を生かし、お客様の新薬の効率的開発に貢献してまいります。

受託開始

2013年2月21日

参考

用語説明

  1. (1)マイクロドーズ臨床試験
    ヒトにおいて薬理作用を発現すると推定される投与量の1/100を超えない用量又は100µg(0.0001g)のいずれか少ない用量の被験物質を、健康な被験者に単回投与することにより行われる臨床試験です。
  2. (2)非臨床試験
    医薬品の研究開発ステップにおいて、ヒトを対象とした臨床試験の前に、新薬候補化合物の有効性と安全性を調べるためマウス・ラット・ウサギ・イヌ・サルなどの動物を用いて薬効薬理作用、生体内での動態特性、有害な作用などを評価する試験や、試験管内で各種細胞などを用いて候補化合物の評価をしていく試験です。
  3. (3)臨床試験
    非臨床試験の結果、有効性が期待でき、安全性にも問題がないと考えられた場合にヒトで行うのが臨床試験です。臨床試験はその目的から、安全性や体内動態を中心に調べる臨床薬理試験(第I相)、安全性を確認しつつ有効性の瀬踏みをする探索的臨床試験(第II相)、それまでに得られた有効性・安全性の仮説を検証する検証的試験(第III相)に分類され、通常この順番で展開されます。
  4. (4)14C放射性標識化合物
    化合物中の特定の位置にある原子を放射性同位体で置き換えて普通の化合物と区別がつくようにしたものです。14Cは炭素原子の放射性同位体で、この標識された化合物を用いてマイクロドーズ臨床試験を実施することは、ヒトで化合物がどの程度吸収され、体内で代謝(化合物の構造変化)を受け、排泄されていくかを容易かつ正確に測定するために非常に有効な手段です。
本件についてのお問い合わせ先

積水メディカル株式会社 総務人事部 総務グループ 
TEL:03-3272-0672