MDA-LDL(酸化LDL)キット
酸化LDLエライザ「第一」
当ページは医療関係者のみなさまを
対象として作成しております。
※ご使用に際しては添付文書をよくお読みください。
特長

真の悪玉(酸化LDL)の一種であるMDA-LDLが測定可能です。
血清中MDA-LDL値は、冠動脈疾患既往歴のある糖尿病患者における予後予測マーカーとして、また糖尿病患者における経皮的冠動脈形成術等による治療後の再狭窄予測マーカーとして有用です。
MDA-LDL値 (カットオフ:110U/L) |
症例数 | イベント発症数(発症率) |
---|---|---|
カットオフ未満 | 12例 | 1例(8%) |
カットオフ以上 | 22例 | 10例(45%) |
追跡調査期間:4.5年
経皮的冠動脈形成術(PCI)治療を行った糖尿病患者の再狭窄群、非再狭窄群におけるMDA-LDL値の比較 ※1, ※3

MDA-LDL値 (カットオフ:110U/L) |
症例数 | 再狭窄 発生数(発生率) |
---|---|---|
カットオフ未満 | 26例 | 3例(12%) |
カットオフ以上 | 18例 | 11例(61%) |
相対危険度=5.3
(95%CI, 1.7~16.3)
- ※左心機能低下症例、腎不全・肝疾患・悪性腫瘍患者などは除外した2型糖尿病患者44例が対象。
- ※MDA-LDL値はPCI治療前に測定。PCI治療後、対象患者には100mg/dayのアスピリン(PCI治療後無期限)、200mg/dayのチクロピジン(PCI治療後1ヵ月間)を投与し、一般的な治療を実施。
- ※フォローアップ造影にてステント留置部位に50%以上の狭窄を認めた場合を再狭窄ありと判定。追跡期間は2~9ヵ月。
- ※MDA-LDLのカットオフ値(110U/L)は当該検討において再狭窄あり群と再狭窄なし群とをROC曲線を用いて最も効率よく分別できる値として設定。
測定原理
捕捉抗体に抗ヒトMDA-LDLモノクローナル抗体を用い、検出側抗体に抗ヒトアポBモノクローナル抗体を用いた2ステップのELISA法です。

名称 | 包装 | 貯蔵方法 | |
---|---|---|---|
酸化LDLエライザ「第一」 | 96回用 | 2~10℃ | |
酸化LDLエライザ「第一」 | 濃厚洗浄液 | 500mL×6 | 2~10℃ |
MDA-LDL(マロンジアルデヒド修飾LDL)とは
MDA-LDLとは


マロンジアルデヒド(MDA)は、代表的な脂質過酸化産物の一つで、MDAがアポBのリジン残基と結合したものがMDA-LDLです。
MDA-LDL値とIMTとの関連(IMT: intima-media thickness)※2


冠動脈狭窄患者(CAD)のMDA-LDL値とMDA-LDL/LDL-C比 ※2


- ※冠動脈造影にて1枝以上に50%以上の狭窄を認めた場合をCAD(+)とした。
- ※年齢、BMI、血清コレステロール、LDL-C、HDL-C、TGがマッチした比較対象をCAD(-)とした。
LDLサイズとMDA-LDL値の関係 ※2

参考基準範囲(社内データ)
- 45才未満の男性、あるいは55才未満の女性の場合
- 64±18U/L(平均±S.D.)(n=134)
- 45才以上の男性、あるいは55才以上の女性の場合
- 83±22U/L(平均±S.D.)(n=122)
検体の取り扱いと保存可能期間

- ※検体は必ず血清を使用ください。また、採血後6時間以内(2~25℃)に血清分離し、採血後8時間以内に測定してください。
- ※検体(血清)を保存する場合は、採血後8時間以内に冷蔵保存あるいは冷凍保存してください。
参考文献
- ※1重松作治、他:J Cardiol Jpn Ed,3,106(2009)
- ※2Tanaga K, et al:Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 22: 662(2002)
- ※3Shigematsu S, et al:Circ. J. 71. 1697(2007)
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