「ナノピアLRG」の保険適用について

2020年05月25日

積水メディカル株式会社

積水化学グループの積水メディカル株式会社(社長:久保 肇、本社:東京都中央区、以下積水メディカル)は、体外診断用医薬品であるロイシンリッチα2グリコプロテインキット「ナノピアLRG」を2019年11月14日より発売しております。この度、2020年6月1日より保険適用されることとなりましたのでご案内申し上げます。

「ナノピアLRG」は、血清マーカーによる炎症性腸疾患の活動期の判定の補助に有用な体外診断用医薬品です。本品は、血清中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)をラテックス免疫比濁法の原理により簡便かつ短時間に測定可能な試薬です。
炎症性腸疾患はクローン病、潰瘍性大腸炎に大別され、寛解と再燃を繰り返す原因不明の難治性疾患であり、いずれも厚生労働省の指定難病に認定されています。炎症性腸疾患の治療では、寛解を維持することが非常に重要です。活動期の兆候が認められた時に、早期に治療することで炎症の鎮静化を図ることが出来ます。本品は、血清を用いて汎用生化学自動分析装置により約10分で検査結果を得ることが出来るため、迅速な病態把握が可能となり、早期治療判断の一助となるものと期待されます。

■保険適用

測定項目

 ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)

測定方法

 ラテックス免疫比濁法(定量)

保険点数

 276点

留意事項

  1. ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)を潰瘍性大腸炎又はクローン病の病態把握を目的として測定する場合は、3月に1回を限度として算定できる。ただし、医学的な必要性から、本検査を1月に1回行う場合には、その詳細な理由及び検査結果を診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載する。
  2. 潰瘍性大腸炎又はクローン病の病態把握を目的として、D003 9 カルプロテクチン(糞便)又はD313 大腸内視鏡検査を同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定する。
  3. ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)を測定する場合は、区分番号D026 検体検査判断料 4生化学的検査(Ⅰ)判断料を算定する。

■製品概要

販売名

 ナノピアLRG

使用目的

 血清中のロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の測定(炎症性腸疾患の活動期の判定の補助)

貯蔵方法有効期間

 2~8℃保存、製造後14ヵ月間

製造発売元

 積水メディカル株式会社

<ご参考>

LRGについて

LRGは、ロイシンリッチリピートを持つ血清糖蛋白として1977年に単離され、1985にアミノ酸配列が決定されました。潰瘍性大腸炎においては、炎症部位の腸管上皮でLRGの産生が認められております。また、内視鏡で観察した活動性の状態を、血清LRG濃度が反映していることが報告されています。

以 上

本件についてのお問い合わせ先

経営企画部 広報担当

sekisuimedical-hp@sekisui.com