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創薬支援事業DRUG DEVELOPMENT SOLUTIONS BUSINESS

製薬企業が行う創薬研究の総合的支援

創薬支援事業では、新薬の開発過程で課せられる研究開発業務を、治療薬メーカーから受託しています。

動物などに投与した薬物がどのように体の中を巡るのかは、もちろん外から目で見ることはできません。薬物がどのように吸収され、どのように形を変え、どのように体外に出て行くかを調べるためには、投与する薬物にあらかじめ印をつけておく(標識する)必要があります。この標識に用いられるのが、「ラジオアイソトープ(RI/放射性同位体)」です。このRIが発する放射線を測定あるいは画像化することにより、薬物が体のどこに分布しているか・どのように排出されたか(呼気・排泄物など)等の動態が明らかにされます。RIは放射線を出すため取扱いには厳重な設備が必要となりますが、積水メディカルは民間企業として国内最大級のRI取扱い施設を持っていることも特徴のひとつです。

50年以上の実績から繰り出される新たなる挑戦

近年新たな医薬品開発プロセスとして注目されているのが、マイクロドーズ臨床試験です。これは、治験を行う前段階の薬物をRI標識し、ごく微量をヒトに投与して人体内での動態を解析することにより、治験の意義をいち早く判断できる試験を指します。積水メディカルはこのマイクロドーズ臨床試験の分野で、国家プロジェクトへの参画も行っていました。2013年には、医薬品開発に関する規制に対応したマイクロドーズ臨床試験の事業化に成功し、第11回産学官連携功労者表彰「経済産業大臣賞」を受賞しました。

解説レポートMANUAL REPORT

q薬物動態ってなに?

薬物動態とは、薬が体の中に入ってから出ていくまでの動きのことです。一般的に薬を飲むと、胃や腸で分解・吸収され、血液・体液によって体内をめぐり、標的となる部位で薬としての効果を発揮し、最後に排泄されます。この一連の動きを薬物動態といい、これらを科学的に調べる試験のことを薬物動態試験または、ADME*試験と呼びます。医薬品開発において大変重要な試験です。

*ADME‥‥Absorption(吸収)、Distribution(分布)、Metabolism(代謝)、Excretion(排泄)の頭文字をとったもの

動物などに投与した薬物がどのように体の中を巡るのかは、もちろん外から目で見ることはできません。薬物がどのように吸収され、どのように形を変え、どのように体外に出て行くかを調べるためには、投与する薬物にあらかじめ印をつけておく(標識する)必要があります。この標識に用いられるのが「ラジオアイソトープ(RI/放射性同位体)」です。このRIが発する放射線を測定あるいは画像化することにより、薬物が体のどこかに分布しているか、どのように排出されたか(呼気・排泄物)などの動態が明らかにされます。

当社は非臨床薬物動態試験受託施設として、国内初となるAAALACインターナショナル(国際実験動物ケア評価認証協会)の完全認証を2014年6月13日に取得し、国際的な基準遵守のもとで、実験動物の人道的かつ科学的な管理に基づく適正な使用を遂行し、質の高い非臨床薬物動態試験を実施しております。

吸収 分布 代謝 排泄

q1つの新薬を開発するまでのプロセスは?

新薬を1つ開発するためには、10年以上の歳月と数百億円のコストがかかります。開発の基本的な流れは図の通りで、特にヒトでの臨床試験段階に到達した化合物が最終的に医薬品として承認されるまでの成功確立が低いことが、開発期間の長期化とコスト増大を招いていると言われています。そして、ヒトでの臨床試験の成功確立が低い要因として、ヒト以外の動物や細胞を用いた薬物動態試験方法にあると言われています。つまり、ヒトでの薬物動態は、細胞や動物を使った試験では予測しきれない場合が少なくないのです。医薬品開発の成功確立を上げるためには、新薬候補化合物がヒトの体内でどのような動態を示すのか、早い段階で予測することが必要になります。

そこで2008年に開始されたのが、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)マイクロドーズプロジェクトです。マイクロドーズ臨床試験とは、ごく微量の新薬候補化合物を健康なヒトの体に投与することにより行われる臨床試験です。

積水メディカルはいち早くプロジェクトに参加し、試験実施のノウハウを蓄積しました。そして2013年、医薬品開発に関する規制に対応したマイクロドーズ臨床試験の事業化に成功し、第11回産学官連携功労者表彰「経済産業大臣賞」を受賞しています。
臨床試験に入る薬を効果的に選別できるため、医薬品開発にかかるコストと時間を大幅に削減することが期待されています。

また、研究所の基盤技術である同位体標識、生体試科中薬物濃度測定における長年の経験と実績を生かし、新生児の先天性代謝異常症を早期に発見し、知的障害・突然死を未然に防ぐ新生児スクリーニング事業への展開を図っています。
薬物動態研究において日々微量薬物の定量分析を行う立場から考案した高性能で精度の高いキットを開発しています。

1つの新薬を開発するまでのプロセス

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