スクリーニング試験

シーズ探索・リード化合物の最適化

新薬開発過程における創薬初期段階での、薬物動態・薬理・安全性研究を支援します。

in vivo試験(PKスクリーニング)

動物(ラット、イヌ、サルなど)にリード化合物を投与し、その吸収程度、主排泄経路の概要について検討します。

in vitro試験

創薬初期段階での化合物評価をin vitro試験で検討いたします。

  1. 1薬物吸収(Caco-2細胞を用いた膜透過性試験)
    リード化合物のヒト小腸透過性を予測するために、Caco-2細胞(ヒト大腸ガン由来)を介した薬物透過性を検討します。
  2. 2代謝安定性
    ヒトあるいは他の動物種の肝ミクロソーム中での候補化合物の代謝速度からin vitroでの代謝クリアランスを予測します。インキュベーション後のリード化合物をLC-MS/MSで定量し、未変化体の減少量から代謝活性を算出します。
  3. 3薬物相互作用(酵素阻害スクリーニング)
    ヒト肝ミクロソームによるP450分子種プローブ基質代謝に対し、リード化合物が与える影響から相互作用を評価します。
  4. 4蛋白結合
    平衡透析法、限界ろ過法、超遠心法などを用いて、リード化合物のヒトまたは動物での蛋白結合率を測定します。

生体試料中の薬物濃度測定

創薬初期段階で動物から得られた試料(血漿、組織など)をタイムリーに濃度測定し、濃度測定の結果をご報告します。

薬理(薬効、副次的薬理作用)スクリーニング試験

薬効に関して、探索スクリーニングパッケージを、副次的薬理作用を予測するために、副次的薬効試験パッケージを準備しています。
ご要望に応じ設定させていただく特別パッケージ試験などもご用意しています。

in vitro 肝毒性評価 

  1. 1胆汁うっ滞型薬剤性肝障害試験
    胆汁酸を胆管へ排泄するトランスポーターが薬剤により阻害されると、胆汁酸の細胞内への蓄積が起こり胆汁うっ滞を引き起こします。本試験系では、胆管様構造を持つサンドイッチ培養ヒト肝細胞を用いて、胆汁うっ滞型薬剤性肝障害のポテンシャルを評価します。
  2. 2ミトコンドリア毒性試験
    ミトコンドリア毒性は、FDAにおいてblack box warningとされている化合物のうちの約80%で報告されている重要な肝毒性機序です。HepG2細胞を用いて、Crabtree効果を利用した細胞毒性評価を行うことで、ミトコンドリア由来毒性とその他の毒性を分離評価します。
  3. 3反応性代謝物検出
    1. 1システイントラップ試験
      薬剤性肝障害の発生機序の一つとして、化合物の代謝過程で生じる反応性代謝物の関与が言われています。反応性代謝物は不安定でそのままの状態では検出することが困難なため、トラップ剤として35S-システインを用い、液体シンチレーションカウンターを用いて反応性代謝物の生成量を定量します。
    2. 2KCNトラップ試験
      トラップ剤としてK14CNを用い、システインではトラップできない反応性代謝物を補足し、定量します。
    3. 3アシルグルクロナイド検出試験
      カルボキシル基がUGTによりグルクロン酸抱合をうけて生成するアシルグルクロナイドは、反応性が高く、肝障害の原因になりうることが知られています。アシルグルクロナイドが生成するか否か、また、生成したアシルグルクロナイドが異性化するか否かを検討します。
    4. 4共有結合試験
      反応性代謝物の毒性を定量的に評価するために、候補化合物のRI標識体を用いて試験を行います。ヒト肝ミクロソームまたはヒト肝細胞と一定時間インキュベーションを行い、蛋白質との共有結合量を測定します。また、ラットの肝代謝酵素を誘導させた後、RI標識化合物を投与することで、in vivoでの血漿や肝組織蛋白質との共有結合量の評価を行うことも可能です。

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